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漢方コラム−2009年分
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■2009年11・12月号 今年はとにかくインフルエンザ?
■2009年9・10月号 せっかくですから楽しい秋を
■2009年7・8月号 夏を乗り切る漢方養生
■2009年5・6月号 梅雨は湿邪によるむくみの季節
■2009年3・4月号 花粉症体質見直しましょう
■2009年1・2月号 今回は新型インフルエンザ

■2009年11・12月号 今年はとにかくインフルエンザ?
 「今年もあと2ヶ月。よい年の瀬と新年を迎えられますように・・・。」

 早いもので今年もあと少し。1年ってあっという間に過ぎていきますね。今年も良い年だったと言う方も、そうでなかった方も、残り少ない今2009年を元気で過ごせますように、心から願っています。
 さて、今年はとにかくインフルエンザの話題が絶えることがありませんでした。4月にWHO(世界保健期間)が、「メキシコで豚インフルエンザの人から人への感染が広がっている。 死者も出ている」と発表してから、普段は患者数が少ないはずの夏の間、そして今日まで新型インフルエンザのニュースが流れ続けています。
 いろんな情報が流れる中、私たちもある程度新型インフルエンザのことを理解しておかなくてはいけないでしょう。

「45分でわかる!
      新型インフルエンザの基礎知識」

(マガジンハウス)は、NHK「週間こどもニュース」のお父さん役でも有名な池上彰氏の著書です。

10/15に発売されたばかりで、小学校高学年からでも理解できるよう意識して書かれた本です。分かりやすくてお勧めです。

 この中で、季節性のインフルエンザでも実は毎年日本で約一万人の方が亡くなっていると書かれていました。一万人なんて驚きの数字ですね。もちろん亡くなる方の多くは、インフルエンザそれ自体が原因ではなく、それがきっかけで持病が悪化したり、肺炎を引き起こしたりするためです。特にお年寄りに多いとされています。そして、インフルエンザが直接の原因で亡くなる方は毎年1000人前後だそうです。アメリカでは、3万6000人もの方が亡くなるというのです。インフルエンザというのは、実はそれだけ怖いものだと著者は書いています。

 新型インフルエンザは、豚インフルエンザ由来で弱毒性とされています。弱毒性なのは、私たちの鼻や喉など呼吸器にしか取り付かないからです。強毒性(本当は高病原性)になると、 あらゆる細胞に取り付くので、高病原性鳥インフルエンザにかかって死んだ鳥は、全身の細胞が破壊されて真っ黒になって死にます。
 今回の新型インフルエンザは、季節性のインフルエンザと毒性は変わらないと思われますが、なにしろ初めての型なので、私たちには免疫がなく感染力が高いことが、 ここ最近の学級閉鎖の数の増加などからも分かります。しかし、新型インフルエンザでは若い人に感染者が多いという特徴があり、お年寄りには免疫があるのではないかという説がありますが、 化学技術振興機構によると、90歳以上の方には抗体が認められたけれど、それより若い方のほとんどは抗体を持っていなかったそうです。やはり、ほとんどの人にとっては新型ですね。 そして、タミフルやリレンザは新型にも効果があるとのことです。

 体に入ってくるインフルエンザウイルスに対して、まず私たちの体は最前線の免疫反応により、くしゃみや鼻水、咳などでウイルスを追い出そうとします。 そして、そこで生き延びたウイルスは細胞から細胞に移りながら増殖し、私たちの体温は上がっていき、白血球細胞がウイルスと戦い、そして戦った証として抗体を残して、 ウイルスとの戦争が終わるのです。
 新型インフルエンザだけではなく、季節性のインフルエンザも「怖がりすぎず、でも気をつけて」というスタンスで迎えられるのはいかがでしょうか。ちなみに私と家族は毎日せっせと飲んでいるわけではありませんが、中国で昔から一般的に使われている風邪やインフルエンザ予防の生薬「バンランコン」や、子供には胃腸を温める「小建中湯」、大人は肺腎を強める「エゾウコギ」や「保元黄」、粘膜を強くする「クマザサ」、体力をつける「アミノ酸」などをそのときの状態に合わせて摂るようにしています。息子が熱を出したときは「きっとインフルだ!」とばかりに、しっかり飲みましたが、息子もインフルエンザか分からないまま(病院では検査せず)、熱がさがり、皆も無事でした。皆様も、十分に休養をとり、食養生を行い、過労やストレスを避けて、体力や免疫力を高めることを心がけて、健やかにお過ごしになられますように。

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■2009年9・10月号 せっかくですから楽しい秋を
 「秋といえば、食欲!芸術!スポーツ!読書!おしゃれの秋ですよ!」

 冒頭からちょっと力が入ってしまいましたが、今巷では新型インフルエンザの流行について毎日のようにニュースで流れていますが、ここでは楽しい秋を過ごすための養生について書きたいと思います。
 9月、10月は、朝夕はかなり涼しくなりますが、日中はまだ暑い日もあり、季節の変わり目といった時期ですね。今年の夏は雨が多くて、7月末の大雨では大変な状況に遭われた方もいらっしゃるかと思います(心よりお見舞い申し上げます)。そして、8月に入って、いよいよ夏本番になりましたが、思ったほどの猛暑ではなかったように感じます。でも、やはり冷たいものが欲しくて、飲んだり食べたりはしますよね。夏は、どうしても胃腸に負担がかかりやすかった季節です。夏ばてにより、胃もたれや食欲不振がおきたり、便秘になったりする人は多いのです。これから気温が下がり、過ごしやすい季節になりますから、この時期に胃腸を立て直しておくのが大切です。豆類や根菜を煮物にするなど、火を通して温かくして食べるといいですよ。

漢方ライフ2009年9・10月号

 漢方では、体の「気」がしっかりしていないと、「血」も「水」もうまく流れないとされます。「気」は消化器の働きが良くないと、足りなくなるものでもあります。食べたものがしっかり消化吸収されないと、血という体の栄養も足りなくなり、免疫力だって落ちていきます。いつも、胃腸のことばかり書くのでしつこいようですが、旬のものを食べて、温かいものを摂るようにして、元気になって下さいね!でないと、せっかくの秋を楽しめないかもしれませんよ・・・。

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■2009年7・8月号 夏を乗り切る漢方養生
 「秋冬のインフルエンザ対策は夏ばて対策から」

 今年も暑い夏がやってきました。ですが、大暑の7月23日はまだ梅雨もあけずに、平年より気温も低めでした。すっきりしない7月でしたが、8月は平年どおり暑い日が続くようです。
さて、暑い日が続くとなると、暑くて食欲がない、疲れがとれない、体がだるいなどいわゆる夏ばて症状が現れてきます。暑いからといって、つい冷たいものばかり食べたり飲んだりしていませんか?ソーメンだけで過ごしていませんか?これでは、体にスタミナがつかないのは当然です。もちろん、汗をかいてほてった体を冷ますのに、トマトやキュウリ、すいか、とうがん、ゴーヤー、桃、梨、メロンなど熱をさまして体液を補う食材をとるといいですよ。また、汗というのは気(エネルギー)が流れ出ているのです。気が抜けるとだるさや疲れがとれない体になります。 豆腐や豚肉を使った消化のよい料理で気を補うことも忘れずに。

 今年は新型インフルエンザが流行しています。今は落ち着いているように見えますが、新たに感染する人がいなくなったわけではありません。 秋以降は通常のインフルエンザと新型インフルエンザが重なって流行するものと考えられます。予防の基本は「うがい、手洗い」。そして、やはり体力・気力の充実なのではないでしょうか。 夏ばての状態というのは、それこそ体力・気力が落ちている状態です。夏の疲れを秋口に残さないように、体をしっかりと回復させましょう。
 ○冷たいものばかり食べない・飲まない
 ○旬の野菜で暑さをさばき、豚や豆腐、青魚などで気を補う
 ○早寝・早起きなど生活のリズムも忘れずに

【熱中症予防】
去年も掲載しましたが、熱中症の症状と対策・予防方法をお伝えします。
◎症状
 意識を失う ケイレンする たくさん汗をかいて、顔が青白くなる めまい 吐き気
 頭痛 倦怠感 など
◎対策・予防
 ○涼しい日陰やクーラーの効いた室内などに移動する
 ○衣類をゆるめて休む
 ○体を冷やす
   氷や冷たい水で濡らしたタオルで手足や首、わきの下、太ももの付け根など
   太い血管が通っているところを冷やす。
 ○水分を補給する
   スポーツドリンクや0.1%くらいの塩水がよい。
症状が重い場合は、迷わず救急車を呼びましょう!

【ダイエット】
 夏ばてすると食欲が落ちて体重が減る方も多いと思いますが、それでは体がきつく健康的ではありません。暑さがやわらぎ、食欲が増してくると、体重も元通りです。
 なぜ太ってしまうのでしょう?人間は生きている限り新陳代謝を行っていますね。代謝が活発であれば体内に入った食べ物が栄養として細胞にいきわたり、燃焼して不要なものは尿や大便、汗などにより排泄されます。この代謝が活発で不要なものが排泄されるということが非常に大切なのです。代謝が活発というのは、体の気・血・水がバランスよくスムーズに流れているということです。 気が足りないと、食べたものを燃やしてエネルギーにすることができない。血の力が足りないと、血流が滞り、血中の脂肪が増える。水が動かなければむくみになります。漢方のダイエットは体重よりも体調、体質、体脂肪に重点をおきます。健康でなければ、痩せても意味がないということです。
大きくタイプは二つ。
@りんご型・・・中年以降の男性に多く、ビール腹や中年太りなどと言われています。
         肉食や甘い物、辛い物などを食べ過ぎて、内臓に老廃物(漢方医学では
         オ血や湿熱と考えます)がたまり、代謝が追いつかない状態です。
A洋ナシ型・・・思春期以降の若い女性に多く、それほど食べ過ぎてはいないのに下半身
         が太っていて、ひどいとむくみに近い状態になります。体の冷えているため
         に代謝が悪く、 痰湿(水毒や脂肪)がたまってしまいます。
タイプによってダイエット法は違いますよ。
体質に合わせた方法で健康にダイエットしましょうね!

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■2009年5・6月号 梅雨は湿邪によるむくみの季節
 「梅雨入り、じめじめ、人間も湿がたまりやすい季節」

 九州北部の梅雨入りは例年6月5日前後です。それから、梅雨明けの7月18日ごろまで、雨の多いじめじめした日々が続きます。そんな時期は、人の体の中も湿邪(しつじゃ)が横行し、いろんな症状が体に現れます。
 湿邪とは、中医学でいう湿気のことです。普段はあまり意識しませんが、湿気がからだへ与えるダメージはかなりのものです。
例えば湿疹やじんましん、関節の痛みや腰痛、膀胱炎、消化不良や下痢などの胃腸障害。そして頭痛やむくみなども湿邪が原因のことがあります。人の体は、自然界の変化と呼応しているのですね。
そして、湿邪は消化器官にダメージを与えやすいとされています。消化器官が弱ってしまうと、食べ物がしっかりと体に吸収されないので、体力が落ちてしまいます。蒸し暑いからといって、 冷たいものばかり食べたり飲んだりしていると、ますます胃腸の機能は落ちて、湿も体にたまりやすくなります。
 梅雨の季節は、「健胃」と「除湿」を基本としましょう!
体を「除湿」?
 はい、余分な水分を利尿する効果のある食材を摂るといいのです。

漢方ライフ2009年5・6月号

 上記の食材は、利尿効果だけでなく、胃にもいいですよ。
 さて、夏の土用はうなぎ!こってりしてそうですが、胃にもいい食材なのです。うなぎはスタミナがつき、夏ばて予防にうなぎがいいということは、昔から分かっていたことなのですね。7月19日には、ぜひ食べましょう!

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■2009年3・4月号 花粉症体質見直しましょう
 「今年も花粉症に悩むあなたに・・・。」

 今年は春が早い感じがしますね。3月なのに20度を超える日が続いたりして、もう初夏の陽気です。今年も花粉はたくさん飛んでいますね。今頃はヒノキ科の花粉が主に飛んでいるそうです。
 花粉症の症状は、鼻水、くしゃみ、鼻づまり、目の痒みなど。中でも、流れるような鼻水に悩まされる方は多いです。漢方では、身体に余分な水がたまっていると、鼻水としてでやすいと考えます。特に胃の働きが悪くなると、水分代謝がうまくいかずに、胃の中に余分な水がたまります。水分を摂った後、胃の中がぽちゃぽちゃする感じがある方は要注意です。そしてなぜ、胃の働きが悪くなるのか。一つは、冷たい食べ物や飲み物を沢山とること。これは、胃腸を冷やしますので、働きを悪くすることは当然です。また、ストレスなどが過剰になると、胃の働きも悪くします。これは漢方の考え方として、ストレスなどにより肝の働きが悪くなると、脾胃の働きも抑制するということがあります。春は肝の働きが過剰になりやすい時期でもあります。ゆえに肝を鎮静させるような漢方薬が花粉症の方には必要の場合があります。また、食べ物も大きな要因になります。例えば、甘いものや濃厚な味のものを食べ過ぎること。それらは、身体の中に余分な水分を溜まらせやすい性質を持ちます。また、余分な熱をこもらせやすい性質もありますので、特に粘っこい鼻や痰がでる、鼻づまりが起こるなどという症状を持つ方は、控えた方がいいのです。
 花粉症を発症してしまう体質改善としては、胃腸に負担をかけないようにすることが大切です。「ご飯はよく食べるから大丈夫」「腸は悪くない」と思いの方でも、花粉症の症状がある方は、よく考えてみてください。冷たいものばかり飲んだり食べたりしていませんか?よく噛んで食べていますか?甘いものをついつい食べていませんか?胃の中に入れてもそれがちゃんと代謝されて排泄されているか、また必要なものが吸収されているかは別問題です。私も以前、「脾胃の働きがよくない」と言われてしまいました。生理前に頭痛がしたり、疲れがとれなかったりしたのです。「よく食べますよ」と言い返したのですが、「食べてもそれが血となり身になっているかは別。あなたの場合はちゃんと消化して血液のもとになってないから、血虚(けっきょ)であり、気虚(ききょ)であり、その結果頭痛や、疲労感などが起こる。顔色もよくないし」なんて言いたい放題いわれたものです。しかし、教えていただいた通り、胃を整え、気や血を補う漢方薬を飲んだところ、まず頭痛は治まりました。疲労感に関しては、睡眠時間などがとても関係するので、やはり夜の22時くらいまでには寝ることをお勧めします。このくらいまでに寝付くと、質の良い睡眠がとれ、自律神経のバランスもとれて免疫力もアップします。疲労感もとれます。話はずれたようですが、私の場合は冷たいものをほとんどとらないし、食べ物や冷えによる脾胃の弱まりとは違いますので、花粉症のような症状は出てないと思われます。ここで申し上げたかったのは、自分で気づかなかった体質や食生活や日常生活が原因のことがあるということです。今年花粉症でお悩みの方は、今日から夜21〜22時に寝付くようにし、甘いもの、味の濃いもの、脂っこいものを控え、野菜たくさん、蛋白質やミネラルたくさんのバランスのいい食事を摂るようにされると、来年は花粉症に悩まされずによろしいかと思います。そういった生活がストレスに感じないようになると花粉症とおさらばする日も近いでしょう。それでも花粉症に悩める場合は、漢方薬での体質改善をお勧めします。生まれつきの体質、長い間かけてできた体質などを改善に向かわせるのはやはり漢方薬が有効と考えます。まずは食事、生活、そして次に漢方薬。自分の根本原因をみつけましょう。
 さて、花粉症の現実の症状をとる方法として、漢方では「寒」と「熱」の二つの型に分けて考えます。「寒」タイプは普段から冷え性で胃腸虚弱の方に多く、さらさらした鼻水やくしゃみが特徴です。のどや鼻の粘膜に赤味をおびることはあまりありません。涙がでても目やには少ないのです。このタイプは温めて治すことになります。代表的なものは「小青龍湯(しょうせいりゅうとう)」です。涙目、くしゃみ、水っぽい鼻水、水っぽいたん、鼻づまりを改善します。また「熱」タイプは鼻や喉が赤く腫れて乾燥し、ときには口渇もあります。目は充血して痒みを伴います。目やにや鼻水は黄色く粘ります。のどにもイガイガした痒みがあり、時には痛みを伴います。このように炎症が目立つときは「荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)」「黄連解毒湯(おうれんげどくとう)」などが効果的です。これらはあくまでも現実の症状をとる薬方です。どうぞ元の原因を改善することをお忘れになりませんように。
 漢方はイコール漢方薬ではありません。季節に合わせた食事や日常の生活などを養生として取り入れて、病気にならないような身体づくりをしていくことが大切だと考えます。また、すでに何かしらの病気をお持ちの方でも、少しでも身体を楽にして、毎日を過ごしたいと思われませんでしょうか。そんな人生のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を高めていくのが漢方の考え方かと思います。漢方は「木を見ず、森を見る」、つまり病気のある部分だけを見るのではなくて、病人全体をみて、病気とつながる身体全体のことを考えて、回復を図ります。人間は部品で出来ているわけではありません。ある一つの栄養素を単独にとってもうまく働きません。食事に関してもこれはビタミンCが豊富だから食べるという考えよりも、できるだけ旬のものをまるごと食べるようにすると、バランスよく食べられ、身体も元気になるのです。

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■2009年1・2月号 今回は新型インフルエンザ
 「今年も元気に1年過ごしましょう!」

 2009年ももう1ヶ月が過ぎようとしています。今年も皆様にとって、健やかで幸せな一年であることを心よりお祈り申し上げます。
さて、新型インフルエンザによるパンデミック(爆発的に感染が拡大すること)が今ずっと懸念されています。新型インフルエンザウイルスは、もちろん今までのインフルエンザウイルスとは型が違うため、既存の予防や治療がどれだけ効果的かは未知数です。現在、東南アジアや中国などで死者がでている鳥インフルエンザウイルスH5N1型は鳥からヒトへの感染は起きていますが、ヒトからヒトへの感染は確認されていません。ただ、そのウイルスがなんらかの形で変異してしまうと、ヒトからヒトへ感染が可能なウイルスになることが考えられ、それが新型インフルエンザとして世界中に大流行することが予測されるのです。先日、東京の老人医療施設では、患者、職員の約9割がワクチンを接種していたにもかかわらず、112人の感染者を出してニュースになりました。ワクチンに入っているウイルスの種類は今まで流行したインフルエンザウイルスの型を国立感染症研究所が検討し、これに基づいて厚生省が決定しています。つまり、ワクチンに含まれている過去流行ったインフルエンザウイルスの型に合致しないウイルスが体内に入ってくれば、発症してしまうのです。インフルエンザウイルスはA,B,C型とありますが、A型のウイルスは特に変異しやすく、次から次へと型を変えていきます。「予防接種をしたのに、インフルエンザにかかってしまった」というのは珍しいことではないのです。政府は現在プレパンデミックワクチンという、H5N1型を基にして作られたワクチンを製造・備蓄しています。しかしこれも、流行するだろう新型インフルエンザウイルスの型が実際にはまだわかっていないため、その効果は疑問視されています。
 インフルエンザの症状は、咽の痛み、鼻水、くしゃみ、咳などの通常の風邪症状に加えて、悪寒、関節痛、筋肉痛、頭痛、38〜40度の高熱などの強い全身症状を伴います。感染してから発症するまで通常1〜5日間の潜伏期間があると考えられています。そして健常な成人の場合、発症してから3〜7日間症状が続き、その後治癒に向かいます。
現在、インフルエンザウイルスに対する抗ウイルス剤は、タミフルとリレンザ、シンメトレルなどがあります。発症から48時間以内に服用しないと効果がないなど、使用上の注意はありますが、特にタミフルに関しては、政府も新型インフルエンザのパンデミック対策に、かなりの量を備蓄しているそうです。しかし、最近ではタミフル耐性のA型インフルエンザが確認されていることもニュースになっています。
 インフルエンザでの高熱、これは自分の免疫が病気と闘っている証拠です。薬で無理に抑えない方がいいという考え方もあります。特にアスピリンなどのサリチル酸解熱鎮痛薬、ジクロフェナクナトリウム、メフェナム酸は、インフルエンザ脳症との関連を指摘されていて、使用は厳禁です。解熱剤を使うなら、作用の穏やかなアセトアミフェン(カロナールなど)に限られます。しかし、何より大切なのは、十分な安静と睡眠です。それと水分補給。栄養も大切ですが、高熱のときは食欲がないものです。無理に食べさせて胃に負担をかけるよりも、少量与えるくらいの方が良いです。やはり一番いいのは、温かいお粥です。胃腸をあたためてあげて、身体を冷やさないようにすると免疫は上手に働いてくれます。もちろん、インフルエンザに対しても漢方薬は有効です。葛根湯などの温熱効果のある漢方薬に、高熱に対して清熱作用のある漢方薬や、滋養を与える漢方薬などを加え、さらにインフルエンザの強いウイルスに対してより免疫力をつけるための漢方を使うと、無理に解熱するのでなく、自分の免疫力でインフルエンザウイルスと戦うことが出来ます。しかし、漢方では日ごろから、身体の免疫力を上げることが重要と考えますので、特に風邪のシーズンの今は、滋養効果のある漢方薬を飲んでおくことをお勧めします。漢方薬に頼らずとも、しっかりと三食食べる、身体を温めることをする、睡眠時間をしっかりとるなどの生活習慣で、免疫はあがります。新型インフルエンザに対する絶対の予防と対策はありません。ですので、まずは自分の体調を整えることが一番の予防と対策になると考えます。

<新型インフルエンザまたは通常のインフルエンザ流行への対策>
 ・人ごみを避ける。
 ・外出時にはマスクをつける。
 ・外出から帰ったらうがい、手洗いを行う。
 ・栄養バランスのよい食事を摂る。
 ・疲れをためず、休養および十分な睡眠をとる。

これに加えて、新型インフルエンザが流行したときは、外出が禁止されたり、ライフライン(水道、電気、ガス)に影響がでることも考えられるとのことです。厚生労働省もガイドラインをホームページに掲載しています。必要な備蓄品として、最低2週間〜2ヶ月分の水、食料、ペットフード、抗ウイルスマスク、カセットコンロ、ゴミ袋(携帯トイレ兼用)、ティッシュ、ウエットティッシュ、消毒剤、ろうそく、懐中電灯、ラジオ、乾電池、使い捨て手袋などや、その他必要な日用品が考えられます。あとは持病の薬や、漢方薬。いつ起こるかわからないパンデミック。防災グッズのつもりで、用意しておいたほうがよさそうです。

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